ブロックチェーンのフロンティア

これまでのブロックチェーン経済研究ラボでの活動をもとに作成した、国際大学GLOCOMの機関誌「智場」121号、「特集:ブロックチェーンのフロンティア」が発刊されました。

智場121号表紙

 

製本版はAmazonから、PDF版はGLOCOMのHPより入手できます。どうぞご覧ください。
以下、GLOCOMのHPより
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(高木聡一郎「はじめに」抜粋)

この数年のブロックチェーン技術の発展は目覚ましいものがある.約8年前に誕生したビットコインは,今や一般の人々が投資や通常の商取引で使用する場面も出てきている.また,通貨や決済のみならず,様々な資産の管理,電力の流通,Internet of Thingsまで,幅広い応用可能性が検討され,世界各地で実証実験や実用化に向けた検討が行われている.
このように注目が高まっているブロックチェーンであるが,その本質や社会・経済への影響に関する議論はまだ緒に就いたばかりである.これは,技術そのものが発展途上であると同時に,応用についてもその対象が極めて幅広く,全体像を固定的に把握することが難しいということにも起因しているであろう.こうしたなかで,国際大学GLOCOMでは,2016年3月18日に「ブロックチェーン経済研究ラボ」(Blockchain Economics Research Lab)を設置し,技術や応用の発展と並行して研究を深めてきたところである.本号は,こうしたGLOCOMでの研究活動を基盤としつつ,ブロックチェーンに関する研究領域を代表する多彩な識者による最新の論考により構成した.

ブロックチェーン技術は文字通り日進月歩であり,最新の情報をキャッチアップすることも重要である.その一方で,ブロックチェーン技術がもたらす社会的・経済的影響について深く考察していくことも,その技術と向き合っていくうえで不可欠である.本号は,ブロックチェーン技術とその社会経済的な意味合いに関する最先端の考察を結集したものであり,その意味で,読者に「ブロックチェーンのフロンティア」を提示するものとなることを,編者として願う次第である.

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目次
Part 1. ブロックチェーンがもたらす社会・経済の変容

  • [巻頭論文] ブロックチェーンと組織:「信頼の脱組織化」から考える(高木聡一郎)
  • [特別寄稿] Expectation on Blockchain: Blockchain Economics and Financeブロックチェーンへの期待:ブロックチェーン経済と金融(メラニー・スワン)
  • 仮想通貨は金融政策の重荷となるのだろうか――貨幣数量説,FTPL,そしてハイエク(岩村 充)
  • [ 座談会 ] 地域活性化とデジタル通貨(田中秀幸 × 武宮 誠 × 藤井靖史 × 高木聡一郎)
  • ブロックチェーンへの期待(前川 徹)

Part 2. 技術的課題とイノベーションのフロンティア

  • ブロックチェーン技術概要(高木聡一郎)
  • ブロックチェーンの安全性とその課題(松尾真一郎)
  • ブロックチェーンへの期待と,普及へ向けた課題(楠 正憲)

Part 3. シンポジウム「ブロックチェーン・イノベーション」抄録
GLOCOM View of The Worldシンポジウム「ブロックチェーン・イノベーション2016 パネルディスカッション」

  • 1. 「ブロックチェーンと通貨の未来」(登壇者:高木 聡一郎,岩下 直行,武宮 誠/モデレータ:田中 秀幸)
  • 2.「ブロックチェーンの安全性と汎用性を考える」(登壇者:榊原 彰,楠 正憲,佐野 究一郎,高城 勝信,松尾 真一郎/モデレータ:高木 聡一郎)